クリントン国務長官、リビア米領事館襲撃事件の公聴会で反論

クリントン米国務長官

2013.01.24 Thu posted at 11:39 JST

ワシントン(CNN) クリントン米国務長官は23日、上下両院の外交委員会の公聴会に出席し、昨年9月にリビアのベンガジ米領事館が襲撃され、スティーブンズ大使ら4人の米国人が殺された事件について証言した。長官は領事館の安全確保や国民への情報提供を巡る共和党側からの批判に対して強く反論した。

共和党議員からは領事館の安全確保に問題があったとの批判の他、事件の4日後にライス米国連大使が「米国で制作された反イスラム映画への抗議運動から派生した事件」だとの誤った情報を流したことについても批判の声が上がった。

共和党のジョンソン上院議員は、抗議運動から派生した事件でないことはすぐに確認できたはずだと述べ、ライス大使の発言は「故意に(世論を)誤った方向に導く」ものだったと執拗(しつよう)に攻撃。これに対しクリントン長官はいらだちを隠さず「当時私たちが知り得た事実は、4人の米国人が死んだということだけだ」と反論した。

上下両院で計5時間を超えた公聴会では、クリントン長官の辞職を求める声も上がった。

襲われたリビアの米領事館=2012年9月

だがスティーブンズ大使らが事件前、警備強化を求めていたにもかかわらず国務省から拒否されていた件について、クリントン長官は直接の関与を否定。「(要望については)私のところまで上がって来なかったので目を通していない」と述べた。

またライス大使の発言について長官は、自分は当時、職員の安全確保に追われており「何を説明すべきか検討するプロセスには関わっていない」と答えた。

またクリントン長官は、リビアから流出した武器がアルジェリアなどに流出していると懸念を表明。マリ情勢については「マリ北部が(イスラム過激派の)安全な隠れ家になることを許容することはできない」と述べた。

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