米コカ・コーラが肥満防止キャンペーン 汚名返上図る

2013.01.15 Tue posted at 12:38 JST

(CNN) 米国で深刻化する肥満問題に対し、飲料大手コカ・コーラは14日、防止キャンペーンを開始した。清涼飲料水が肥満を引き起こすとの批判に対抗する動きとみられる。

コカ・コーラはキャンペーンで、肥満を「われわれ世代の問題」と位置付けた。CNNなどで今週から放映される第1弾のコマーシャルは「これまで125年余りの間、私たちは人々に一体感を提供してきた。これからは一体となって、私たちみんなが直面する肥満という問題に取り組んでほしい」と呼び掛ける。また、同社が販売する650以上の商品のうち、180品目はローカロリーまたはノーカロリーだと指摘している。

コカ・コーラは、米消費者団体の公益科学センター(CSPI)などが主導する肥満防止運動の標的とされてきた。CSPI代表のマイケル・ジェイコブソン氏は昨年10月、CNNの番組で「清涼飲料水が体重増加と肥満を引き起こす食料あるいは飲料の1つであることは科学者らの一致した見解。肥満問題に取り組むなら、まずここから始めるべきだ」と語った。

CSPIの短編アニメには、コカ・コーラのマスコットに似たクマのキャラクターが登場し、炭酸飲料を捨てようと呼び掛けた。アニメのディレクターは、反たばこキャンペーンの仕掛け人として知られるアレックス・ボガスキー氏だ。

コカ・コーラはこれに対し、「無責任であり、CSPIのいつものスタンドプレーだ」と非難する声明を出した。

コカ・コーラは今回のキャンペーンで、肥満対策の基本となるのは「カロリーは何から取ってもすべて計算に入る。それが燃焼するカロリーを超えれば体重が増える」という考え方だと強調する。

一方、CSPIは14日、コカ・コーラのキャンペーンは「批判によるダメージを避けるための手段にすぎない」とする声明を発表。炭酸飲料への課税や公共機関での販売禁止、容量制限といった動きに対抗するのが目的だと批判した。

強まる風当たりを受け、コカ・コーラは全米で容量の小さい飲料の発売を進めている。また、商品のカロリーを見やすくするためとして、ボトルや缶の前面に表示することも決めた。

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