米NYからボツワナまで 世界のホテル100選

セントレジス・バルハーバー(米マイアミ)。優雅で華やかな雰囲気が高級志向の客層を引きつける=同ホテル提供

2013.01.03 Thu posted at 13:25 JST

(CNN) 最高級のもてなしが自慢の由緒あるホテルか、財布いらずで気ままに楽しめるリゾートか――。米旅行ガイド大手フォダーズはこのほど、「世界のホテル100選」のリストを発表した。

リストの発表は今回が2年目だ。世界各地のライター700人が、1年間に取材した計1万7000カ所のホテルの中から4000カ所をノミネート。この中から、編集デスクらが41カ国のホテル100軒を選んだ。

リストはいくつかの部門に分かれている。それぞれの部門から、フォダーズが選んだ代表例を1つずつ紹介する。

1.「新規オープン」部門 セントレジス・バルハーバー(米マイアミ)

この1年でオープンしたホテルの中でも、ここは特に大きな注目を集めた。優雅で華やかな雰囲気が高級志向の客層を引きつける。サウスビーチの繁華街から北へ15分ほど離れた場所にあり、地域随一とされるプライベートビーチや、バルハーバーに並ぶ一流店でのショッピングが満喫できる。

フォダーズ幹部のアラベラ・ボーウェン氏は、現代的なセンスの中にマイアミ風アールデコの伝統を取り入れた装飾も見ものだと指摘する。

2.「世界的建築」部門 フェアモント・ル・シャトーフロントナック(カナダ・ケベック)

セントローレンス川とケベック旧市街を見渡すこのホテルは、1800年代の終わりにカナダ太平洋鉄道の社主が建設して以来、ケベックだけでなくカナダ全体を代表する建物として評価されてきた。

歴史的な価値に加え、「おそらくカナダで一番よく写真を撮られるホテルでもある」と、ボーウェン氏は語る。「ここにはちょっとしたフランスの雰囲気がある。午後のティータイムを楽しんだり塔に上ってみたり、おとぎ話の世界を味わったりすることができる」という。

ジ・アウトNYC(米ニューヨーク)。キャッチフレーズは「ニューヨーク初、ストレート(異性愛者)歓迎の都市型リゾート」=同ホテル提供

3.「流行の仕掛け役」部門 ジ・アウトNYC(米ニューヨーク)

キャッチフレーズは「ニューヨーク初、ストレート(異性愛者)歓迎の都市型リゾート」。そもそも同性愛者向けのホテルとして、マンハッタンのヘルズキッチン地区にオープンした。ラウンジやプール、スパ、レストラン、ナイトクラブなど、休日を心ゆくまで楽しむための設備がそろっている。

ボーウェン氏は「業界を様変わりさせるようなホテルのひとつ」と評価する。ホテルから一歩も出ずに十分楽しめるが、近くにあるブロードウェーの劇場も魅力的だ。

4.「一生に一度の旅」部門 サン・キャンプ(ボツワナ)

新婚旅行や銀婚式、50歳の誕生日などの記念旅行にひと味違った行き先を選ぶなら、アフリカ南部ボツワナのサン・キャンプがお薦めだ。一般的なサファリツアーで同国を訪れる観光客は増えているようだが、それをはるかにしのぐ経験が待っている。

最大収容人数は12人。テントに滞在して野生動物や鳥を観察し、伝統文化や遺跡を訪ね、星を眺めて過ごす。広大な大地と静寂に囲まれて、「世界の果てに来たような気持ちになる」という。

5.「地域色を満喫」部門 アワニー・ホテル(米ヨセミテ)

本物のヨセミテ国立公園らしさを味わうなら、公園内でも定評のあるこのホテルだ。今までにブラッド・ピット、ルシル・ボール、さらにジョン・F・ケネディ元大統領ら、数々の有名人が滞在してきた。予約は早々と埋まってしまうことが多い。

6.「シックな都会派」部門 ホテル・モナコ・シアトル(米シアトル)

最近改装されたばかりのこのホテルが都会派と呼ばれる理由は、ホテル・モナコらしい現代的なデザインばかりではない。バーやレストランは街の人々が集う場となっている。アルコールが割引になるサービスタイムは午後4時から8時までと長く、一流シェフの料理も人気。地元ミュージシャンも登場する。ボーウェン氏によれば「街の真ん中にいるという臨場感が味わえる」のが、ここならではの魅力だ。

チュラーン・パレス・ケピンスキー(トルコ・イスタンブール)。オスマン帝国の皇帝の宮殿だった建物を改装した=同ホテル提供

7.「由緒ある宿」部門 チュラーン・パレス・ケピンスキー(トルコ・イスタンブール)

19世紀にオスマン帝国の皇帝の宮殿だった建物を改装したホテル。ボスポラス海峡の眺めが素晴らしい。11室のパレススイートは、24時間の執事サービス付きだ。

8.「全世代に対応」部門 オーシャン・ハウス(米ウォッチヒル)

ロードアイランド州ウォッチヒルにあるこのオーシャン・ハウスは、大人も子どもも楽しめるホテルの代表格。家族そろって遊ぶ時間も、別々に過ごす時間もそれぞれに魅力的だ。

プライベートビーチやプール、スパ、球技場などが完備されているほか、料理教室やワイナリーツアーに参加したり、近くの灯台博物館やメリーゴーランドを訪れたり。「子どもがいなくても楽しいはず。リピーターも多い」と、ボーウェン氏は太鼓判を押す。

9.「オールインクルーシブ」部門 ザ・ボディホリデー(セントルシア島)

滞在費に食事やアクティビティーなどの費用がすべて含まれる「オールインクルーシブ」の宿。毎日のマッサージやチップまでこの中に入っている。シングルが比較的手ごろな料金なのもうれしい。

ホテルのテーマは「健康」。その解釈はゲスト次第だ。ボーウェン氏は「体を鍛えるのもいいし、リラックスしてもいい。スキューバダイビングを習う、ワインの試飲や料理を楽しむという過ごし方もある」と提案している。

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