(CNN) 旅行ガイドブック「ロンリープラネット」を発行する米ロンリープラネットが2013年版米国の旅先ベスト10を発表した。
第1位に選ばれたのは、ケンタッキー州最大の都市ルイビルだ。
5月の第1土曜日には、「スポーツの中で最も偉大な2分間」と言われるケンタッキーダービーを見に多くの競馬愛好家が同地を訪れるが、ルイビルの見所は競馬だけではない。
バーボン・ウィスキーの醸造や高級料理、さらに最近注目を集めるイーストマーケット地区(NuLuとも呼ばれる)など、ルイビルはオレゴン州ポートランドのような都市になるかもしれない、とロンリープラネットの編集長、ロバート・リード氏は語る。
ベスト10は次の通り
1.ルイビル(ケンタッキー州)
2.フェアバンクス(アラスカ州)
3.サンファン諸島(ワシントン州)
4.フィラデルフィア(ペンシルベニア州)
5.アメリカ領サモア
6.イースタン・シエラ(カリフォルニア州)
7.メーン州北部
8.ツインシティ(ミネソタ州)
9.ヴェルデバレー(アリゾナ州)
10.グレイシャー国立公園(モンタナ州)
自然美を堪能するなら
アラスカ州フェアバンクスでは来年、見事なオーロラが見られそうだ。オーロラの発生には11年周期の太陽の黒点活動が大きく影響すると言われ、2013年はこの活動が極大期(ピーク)を迎える。オーロラを観賞するなら夏の終わりごろが最適だ。
グレイシャー国立公園をまだ訪れていない人は、早めに行くことをお勧めする。米国立公園局によると、同公園の氷河が溶けつつあり、このまま温暖化が続けば2020年までに氷河が消滅する恐れがあるという。
カリフォルニア州イースタン・シエラはヨセミテ国立公園の南に位置し、多くの温泉をはじめ、ゴールドラッシュ時代に栄え現在はゴーストタウンと化した街、溶岩流によって形成された玄武岩柱が見られるデビルズポストパイル国定史跡などがある。
東部メーン州北部の内陸では、アウトドアを満喫できる。バクスター州立公園内のカタディン山は、14州にまたがる長距離自然歩道アパラチアン・トレイルの北端にあたる。また数マイルに及ぶ自転車用道路があり、さらにカヌーや川下りも楽しめる。ムースヘッド湖では約100年前に作られた古い蒸気船にも乗れる。
グルメな人にお勧めなのは
シアトルの北に位置するサンファン諸島では、地元の新鮮な食べ物が味わえる。現地レストランのメニューで上位に並んでいるのは、地元で採れたアーティチョークやマリオンベリー、捕りたてのサケやカキ、マテガイを使った料理だ。
アリゾナ州と言えば、赤い岩、水晶、スパが有名だが、ヴェルデバレーはワインの産地として栄えている。新たに作られたヴェルデバレー・ワイントレイルは、アリゾナ州北部コーンヴィル周辺の4つのブドウ園を結んでいる。
アメリカの「定番」都市なら
フィラデルフィアは芸術の街として知られ、市内には長い歴史を誇るフィラデルフィア美術館がある。また、アルバート・C・バーンズ氏が収集した多数のフランス近代絵画の個人コレクションを管理するバーンズ・コレクションが最近、美術品の陳列室をフィラデルフィア市内に移転した。
ミネソタ州の二大都市ミネアポリスとセントポールで構成されるツインシティ(双子都市)は、以前からサイクリングに適した場所として知られる。「ナイスライド」と呼ばれる自転車レンタルシステムが始まったほか、自転車専用道路が新たに建設されるなど、自転車愛好家にとってさらに便利になっている。
またロンリープラネットのリード氏によると、ミネアポリス出身の人気歌手プリンスは、今でもバンドの演奏を聴きに地元のクラブを訪れるという。
足を延ばすなら
南太平洋に位置するアメリカ領サモアのトゥトゥイラ島は、素晴らしいビーチや滝、アメリカン・サモア国立公園など見所は多いが、リード氏はさらに、乗り継ぎ便でマヌア諸島のオフ島まで足を延ばすよう勧める。オフ島には、サメの歯の形をした山々に囲まれ、脇にヤシの木が立ち並ぶ白い砂浜があり、ほぼ1年中シュノーケリングが楽しめる。