ほほ笑んだりうなずいたり 職場におけるボディーランゲージの重要性

2013.01.01 Tue posted at 15:05 JST

(CNN) 上司がほほ笑んでいるときに、それ以上に大きなほほ笑みを浮かべている自分に気付いたとしたら、それは、あなたの脳がそうするように「配線」されているせいかもしれない。

米カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)がこのほど行った研究によれば、立場が下の人は、立場が上の人の笑いを模倣する傾向があるという。研究を主導したエバン・カー氏は「模倣は、人間関係の構築を手助けしているとみられている。私たちがどうやってこの戦略を駆使しているのかは権力と地位の両方が影響しているようだ」と語る。

ボディーランゲージについての著書があるキャロル・キンゼー・ゴマン氏によれば、人間は生まれたときから他の人の表情や身振りを模倣するようにできており、部下は、服従を表すこういった種類の動作を、より行いやすい傾向にあるという。

ゴマン氏は「部下は、微笑んだり、うなずいたり、首を傾げたりといったことをより多く行うが、これは話を聞いているという万国共通の合図だ」と説明する。

UCSDの研究について、ゴマン氏は、こうした反応は自然なものだとの見方を示す。ゴマン氏は「自分たちでは気付いていないが、そういった回路が体内に埋め込まれている。もし、私たちが全ての反応について考えなければならないのならば、正気を失ってしまうかもしれない」と指摘する。

ボディーランゲージも重要

こういった研究が示唆するのは、特定の状況で適切な合図を発信するために、人々は職場で自らの動作に対してもっと自覚的になれるかもしれないということだ。

ゴマン氏も、自分が言いたいことをしっかりと伝えるにはボディーランゲージが役に立つと指摘する。例えば、上司は、胸を張って立つことで、力強さや権威といった雰囲気を加えられるので、自身の考えについて、より説得力を持たせることができるようになる。

多くの人々は職場におけるボディーランゲージの効果について考えることをあまりしないが、経営幹部のなかには身振りの重要性を理解し、言葉によるコミュニケーション能力と言葉によらないコミュニケーション能力の両方を高めるために、コーチを雇う人もいる。

ゴマン氏は「政治家や企業幹部などトップにいる人たちはこうした指導を受けている」と指摘。「彼らは、何を言うのかではなく、それを言う時にどのように見えるか、どんな調子で言うのかが重要であることをよく理解している」と語る。

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