中国でグーグル接続サービスが中断、共産党大会の開幕翌日に

2012.11.10 Sat posted at 17:37 JST

ニューヨーク(CNNMoney) グーグルは9日、中国で提供しているインターネット接続サービスのほとんどが同日、中断されたと報告した。原因は不明だが、中国では8日、中国共産党の次期指導部などを決める最重要な政治行事である第18回党大会が開幕していた。

同社の関係者はCNNMoneyの取材に対し、内部調査で接続中断の原因が同社側にないことが判明したと述べた。

グーグルや中国のBaidu(バイドゥ)など検索エンジンの関連データ収集に当たるサイト「GreatFire」は、グーグルのサービス中断は偶然の事項ではないと指摘。共産党大会が閉幕後にも中断が続くかどうかが大きな注目点になると分析した。

同サイトは、9日の中断ではグーグルの多数のサブドメインに接続した場合、現存しないサイトなどに誘導される攻撃の手口が突き止められたと報告。この手口をかわす多くの試みも功を奏さなかったとしている。また、中国でグーグルの本体サイトへ接続しようとした場合、「Korea」内の機能していないIPアドレスに導かれたという。

これほど多数のユーザーが特定のサイトへの接続を阻止されたのは例がないとも説明している。

グーグルによる中国内での事業展開はこれまで円滑に進んでいたわけではない。自由な情報交換などを掲げる社是と情報統制を図る当局の衝突が原因だった。同社は2010年1月、検閲規制と自社システムへのサイバー攻撃があったことを理由に中国向け検索エンジンの機能の停止を警告。

2カ月後には中国での検索機能の自己検閲を廃止し、接続したユーザーには香港の無検閲のサイトへの誘導を自動的に始めていた。

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