(CNN) 米国防総省は8日、米国の無人偵察機1機がペルシャ湾で11月1日にイラン軍機から攻撃を受けたことを明らかにした。
国防総省によると、無人偵察機はイランの沿岸から約26キロ離れたクウェート東部の公海の上空で、定例の監視活動中に攻撃されたという。銃弾は当たらなかったとしている。
国防総省のリトル報道官は記者団の質問に答え、偵察機は公海の上空を飛行しており、イランの領空には侵入していなかったと強調。ペルシャ湾の公海上空で無人偵察機がイランに攻撃されたのは今回が初めてのようだと語った。イランは2011年12月、同国東部で米国の無人偵察機を撃ち落としたと発表している。
リトル報道官は、今回の事態を憂慮していると述べたものの、戦争行為という文言は口にしなかった。しかしイランが偵察機の撃墜を狙ったと判断せざるを得ないと述べ、同国に抗議したことを明らかにした。イラン側からの返答はないという。
米当局者によれば、攻撃してきたのはイラン革命防衛隊のスホイ25で、少なくとも2度にわたって射撃してきた。偵察機が離れるとイラン軍機も後を追い、周辺を何度か旋回した後にイランに引き返したという。偵察機に搭載されたスチルカメラとビデオカメラには、スホイ25が2機接近し、射撃してくる場面が映っている。
専門家は、銃弾が外れたのがイランのパイロットの腕のせいなのか、それとも撃墜する意図はなく、故意に外したのかは分からないと話している。
イスラエルのマイケル・オレン駐米大使は、今回の攻撃によりイランの核開発計画を防ぐ必要性が示されたと語った。国防総省の発表前に攻撃を知っていたかどうかについては、コメントを避けた。
イラン戦闘機が米無人偵察機を攻撃