米大手銀サイト、サイバー攻撃相次ぎ障害も

2012.09.28 Fri posted at 17:29 JST

ニューヨーク(CNNMoney) 米国の大手銀行のウェブサイトが何者かによるサイバー攻撃を受け、利用者がアクセスできなくなるなど障害事例が相次いでいる。

19日にはバンク・オブ・アメリカとJPモルガン・チェースのサイトが攻撃され、26日にウェルズ・ファーゴなど2行、27日にはPNC銀行が狙われた。

今回使われたのは、大量のトラフィックを送りつけてサイトに大きな負荷をかける「サービス拒否(DoS)攻撃」と呼ばれる手法。専門家からは、DoS攻撃としては最大級のものだとの指摘もある。

「(被害を受けた銀行の)サイトに送りつけられたトラフィック量は前例がない」と、ネットセキュリティ会社「クラウドストライク」のドミトリー・アルペロビッチ共同創業者は言う。「よくあるDoS攻撃の10~20倍、過去最大のものと比べても2倍だ」

銀行のデータや決済システムに影響はなかった。あくまでも目的は、銀行の「顔」であるサイトを一時的にクラッシュさせることだったとみられる。

一連の攻撃についてはイスラム系ハッカー集団が攻撃を認める声明を出している。アルペロビッチ氏も同集団による攻撃とみているが、安全保障問題に詳しいリーバーマン米上院議員はイランが攻撃したとの見方を示すなど、専門家の意見は分かれている。現時点では米国土安全保障省のコメントは得られていない。

仮にイスラム系ハッカー集団の攻撃だったとしても、イスラム教を侮辱した米映画の影響ではなさそうだ。同集団は攻撃の実行予告を、問題の映画の予告編が公開される前から出していた。

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