人気競技のVIP席ガラガラ、兵士も利用可能に ロンドン五輪

人気競技で空席が目立ち批判の声が浮上

2012.07.30 Mon posted at 12:22 JST

ロンドン(CNN) ロンドン五輪の水泳や体操といった人気競技で、大会関係者や選手、スポンサー、報道陣向けに用意されたVIP席が使われずに、空席になる場面が相次ぎ、一般の観客から不満が噴出している。ロンドン五輪組織委員会はこうした空席が目立つ事態を避けようと、大会警備のために配備された兵士が非番の時に利用できるようにするなどの対策を打ち出した。

空席問題は五輪開幕後初の週末を迎えた28日から29日にかけて浮上、特に水泳、体操、テニス、バレーボール、馬術などで優待席の空席が目立った。

これについてロンドン五輪組織委員会の広報は29日、非番の兵士にこうした空席の利用を認める措置を講じたことを明らかにした。同委員会のセバスチャン・コー会長は「問題解決のために軍を動員したわけではない」と弁明している。

一般向けにも可能な場合はチケットを販売したり、五輪公園内にいる地元ロンドンの児童や生徒に配布したり、チケット保有者の座席をアップグレードするなどの対策を講じる方針だという。

バスケットボール、ハンドボール、水球などの競技では、自分が応援するチームの試合だけを見て会場を出た観客のチケットを再販する方式も採用する。初日はハンドボールのチケット約300枚が、五輪公園内にいた観客に再販されたという。

短文投稿サイトの「ツイッター」では、ウィンブルドンでのテニス競技で観客席の一角に空席がある写真を投稿して抗議を呼びかけたり、「何カ月も前からチケットを取ろうとしてダメだった人がたくさんいるのに」と不満をぶつけたりする投稿も目立った。

空席が目立ったのは公式スポンサーのために用意された席だったとも報じられたことから、米ゼネラル・エレクトリック(GE)、ビザ、コカ・コーラ、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)などの各社は、自社に割り当てられた分は責任をもって利用しているとのコメントを相次いで発表した。

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