秋元康、AKB48への思いを語る

2012.01.13 Fri posted at 11:00 JST

(CNN)  アイドルグループAKB48の総合プロデューサー秋元康さんが、CNNのインタビュー番組「Talk Asia(トークアジア)」に出演し、AKB48への思いなどを語った。

今、日本で最も活躍しているアイドルグループ、AKB48。日本のミュージックチャート上位を独占し、初の海外姉妹グループ、ジャカルタのJKT48を含む5つのスピンオフグループも誕生。2010年には「世界一人数の多いポップグループ」としてギネス世界記録に認定された。2005年の発足から人気グループへと育てたのが、ミュージックプロデューサー秋元康さんだ。

AKB48は普通のアイドルグループとは異なる。「会いに行けるアイドル」を合言葉にしたグループだ。

「今までのスターというのは、手が届かない、だから憧れるというスターが多かったわけですね。でも、日本でそれだけの歌唱力があり、ダンスができて、そしてビジュアル的にもいいというのは、なかなか集まらない。その時に、どれかひとつでもいい、もっといえば、そこに至るまでの努力とか夢にむかって進む様がAKB48なんだ」と秋元さんは語る。歌やパフォーマンスを見て楽しむのではなく、少女達が夢に向かって頑張る様子を応援するのが、AKB48のコンセプトだという。

メンバー選びには個性を重視し、ファンのターゲット層も特に考えていない、と秋元さんは話す。「はじめにマーケティングをして、こういうものがいいんだ、としていくと、予定調和に終わってしまう。僕も分からない、みんなも分からない、やってみないと分からない、ということが世の中にたくさんあって、だからまずここで、この子たちがパフォーマンスをしてみる、と。AKB48は進化型のアイドル、進化型のパフォーマンスだと思います」と語る。

秋元さんはAKB48楽曲の歌詞すべて自ら手がけているが、なかには性的な内容のものもある。13才や14才のメンバーもいる中で、そのような内容を歌うことをどう思うのか、との問いかけには、あくまで作詞家の使命として書いていると述べ、「一番大事なことは隠すことではなくて、それがどういう形で届くか、ということ」とし、「詞を読んでいただければわかると思いますが、そんな直接的な表現をしているものはティーンエージャー向けのものにはないです」と語る。

また、「彼女たちが今抱えている問題を、作詞家としてテーマとして挙げなければ、誰もが触れられないことで終わってしまう。(楽曲『制服が邪魔をする』の歌詞の)制服を脱ぎ捨てて、不埒(ふらち)な遊びをしたいという子がいることは確かなわけで、そういう子たちが、そんなことを思っていていいの、というリアリティーを実物大に描いているわけですね」と語った。

アジアに活動の機会を広げる傍ら、3月の東日本大震災後にはチャリティーイベントを行うなど、社会活動も行っている。「一番、AKB48のメッセージとして出したいのは、誰でも夢はかなうということを伝えたい。僕もプロデューサーとして、これがアジアをはじめ全世界で全て成功するとは思っていません。痛みを抱えながら、皆でがんばろうということの一翼を担えれば、と思っています」と話した。

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