イスラエル軍が白リン弾使用との情報 米国が懸念、調査進める

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米国務省のミラー報道官/Celal Gunes/Anadolu AgencyGetty Images/FILE

米国務省のミラー報道官/Celal Gunes/Anadolu AgencyGetty Images/FILE

(CNN) 米国務省のミラー報道官11日、イスラエルがレバノン南部で白リン弾を使用したとの情報について改めて懸念を表明した。

ミラー氏は記者会見で「白リンに正当な軍事的使用法があるのは明らかだが、民間人への使用はそこに含まれない」と説明した。

さらに「我々が白リンなどを他の軍隊に提供する際には必ず、人道法や武力紛争法にのっとって合法的目的のために使用されることを期待している」とも述べた。

ミラー氏によると、米国は本件を調査中で、追加情報を求めているという。

CNNは白リン弾の使用について確認できていない。イスラエル国防軍(IDF)はCNNに寄せた以前の声明で、使用するのは「合法的な兵器と弾薬のみ」だと述べていた。

イスラエルは2008年後半に開始したガザ地区への攻勢中、人口密集地域の上空で白リン弾を発射し、幅広い批判を浴びた。

人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)は09年の報告書で、イスラエルの白リン弾により民間人が死傷し、学校、市場、人道支援倉庫、病院を含む民間施設が損傷したと言及。人口密集地での白リン弾使用は「国際人道法(戦時国際法)違反」に当たると主張し、国際人道法では民間人への危害を避ける全ての可能な予防措置の実施や、無差別攻撃の禁止を定めていると指摘した。

これに対し、イスラエルは白リンの使用制限や紛争時の民間人保護強化を約束しつつも、白リンの使用は合法的だったと述べていた。

最近では、HRWが10月、イスラエル軍がガザ地区とレバノンで白リンを使用したと非難した。

HRWは報告書で、レバノンで10月10日、ガザ地区で11日に撮影された動画を検証したと説明。動画には「ガザ市の港湾およびイスラエル・レバノン国境の農村地帯2カ所の上空で、火砲から発射された白リンが複数回、空中さく裂した」様子が映っていると主張した。

イスラエルはHRWの主張を否定している。

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