COP28開催国のUAE、会議利用し各国と石油契約の締結計画か 漏洩文書が示唆

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今月30日からUAEで開催されるCOP28のロゴ/Beata Zawrzel/NurPhoto/Getty Images

今月30日からUAEで開催されるCOP28のロゴ/Beata Zawrzel/NurPhoto/Getty Images

(CNN) 今週始まる国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP28)を運営するアラブ首長国連邦(UAE)のチームが、開催国の立場を活用し、新たな石油・ガス契約を複数の外国政府と結ぶ計画を立てていたことが28日までに分かった。漏洩(ろうえい)した文書から明らかになった。

文書は英国に拠点を置く非営利団体「センター・フォー・クライメート・リポーティング」が公表したもので、COP28の会議の議長を務める予定のスルターン・ジャーベル氏に向けた説明文とみられる。外国の当局者と会議の準備段階で行う会談について説明しているようだ。文書は各国のプロフィルの形式を取っており、それぞれの項目にジャーベル氏との会談での論点が記載されている。

文書では各国の気候対策の進展を詳述。財政や食品制度の脱炭素化、再生可能エネルギーの導入といった主要分野に言及しながら、各国の意欲を高める方途についても検証する内容だ。

しかしそうした論点に加え、地元のアブダビ国営石油会社(ADNOC)が絡む新たな石油・ガス計画について提示しているとみられる箇所も複数存在する。ジャーベル氏はADNOCのトップを務める。

ADNOCはCNNからのコメント要請に応じなかったが、以前の取材ではCOP28を自社の宣伝に利用しているとする一切の見解に対し、「不正確で根拠がない」と反論していた。

当該の文書は英BBCに最初に共有された。

COP28の運営チームの広報担当者はCNNの取材に電子メールで答え、「BBCの記事で紹介された文書は不正確で、COP28はこれらを会合で使用していない。BBCが信憑(しんぴょう)性を確認できない文書を報道に使用したとみられるのは極めて遺憾だ」と述べた。

COP28のチームがADNOCから独立して稼働しているのかとのCNNの問いに対し、この広報担当者は回答しなかった。ビジネス上の利益が話し合われていることについては、チームとして明確に否定しなかった。

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