世界の平均海面水温、過去最高の20.96度 EU気象機関

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海水温上昇による危険な兆候が見られる米フロリダ州近海のイシサンゴの一種/Carolyn Cole/Los Angeles Times/Getty Images

海水温上昇による危険な兆候が見られる米フロリダ州近海のイシサンゴの一種/Carolyn Cole/Los Angeles Times/Getty Images

(CNN) 欧州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」は5日までに、世界の平均海面水温が7月末に過去最高の20.96度を記録したと明らかにした。

これまでの記録である2016年の20.95度を上回った。コペルニクスの海洋データは1979年までさかのぼる。

研究者は人為的な気候変動に加え、エルニーニョ現象の到来による海水温の上昇にも備える必要があると指摘する。エルニーニョは熱帯太平洋で発生する自然な気候変動で、温暖化効果がある。

英南極調査所(BAS)の海洋学者ケートリン・ナウテン氏は今回のコペルニクスのデータについて、海洋の健全さに関する憂慮すべき状況を浮き彫りにするものだとの見方を示す。

ナウテン氏はCNNの取材に対し、データセットによっては値が若干異なる可能性もあると説明。例えば米海洋大気局(NOAA)の報告では、昨年4月の海水温の方がわずかに高かったと指摘した。

ただ、現在の海面水温が極めて高い水準にあり、サンゴ礁などの複雑な生態系を中心に幅広い影響が出ることは明らかだという。

温度がさらに上がる可能性もある。NOAAの研究者は、海面水温は8月から9月にかけて高い状態が続いた後に低下し始める傾向にあると述べ、今年は「もっと暖かくなる余地がある」との見方を示した。

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