米駐豪大使に指名のハリス氏、中国のアジア政策を批判

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ハリス氏(左)と握手するトランプ米大統領

ハリス氏(左)と握手するトランプ米大統領

(CNN) 米太平洋軍のハリス司令官は16日までに、下院軍事委員会で証言し、中国がアジア太平洋地域における国際秩序の「転覆」を図っているとの認識を示した。ハリス氏はトランプ米大統領により次期駐オーストラリア大使に指名されている。

ハリス氏は同委員会で、アジア太平洋地域で米軍が直面する課題に言及。トランプ政権は同地域における中国政府の影響力に対抗する取り組みを進めなければならないと指摘した。

また「中国の意図は明白だ。我々がこれを見過ごせば自分たちに危険が及ぶ」とし、「中国が規則に基づく国際秩序の転覆を企図するのではないかと懸念している」と述べた。

ハリス氏は率直な物言いの人物で、米国のアジア太平洋政策に関する発言により国際社会での知名度が高い。南シナ海での行動を呼びかけるなどして、しばしば中国政府から強い反発を招いてきた。

ハリス氏が今月上旬に次期駐オーストラリア大使に指名されたことを受け、アジアでの影響力争いは激化するとみられる。専門家は、ハリス氏がオーストラリア政府に対し、伝統的な同盟国との軍事協力を強化するよう求める可能性もあると指摘している。

オーストラリアは現在、長年の同盟国である米国と、経済上の主要取引国である中国との間で難しいかじ取りを迫られている。

昨年には、野党労働党の議員が、中国人実業家から多額の献金を受け取っていた件をめぐり辞職。これを受けてオーストラリア政府はここ数カ月、国内における中国政府の影響力に対し厳しい視線を注いでおり、従来よりも柔軟な姿勢で米国の説得に対応する可能性もある。

駐オーストラリア大使のポストは18カ月近くにわたり空席となっている。ハリス氏の指名は米連邦議会で承認される必要があるが、その時期がいつになるのか正確には不明。

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