韓国情報機関の職員自殺 遺書で国民監視疑惑に言及

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国家情報院職員の死について調査が進められている

国家情報院職員の死について調査が進められている

ソウル(CNN) 政府が国民を監視していたのではないかとの疑惑が浮上している韓国で、情報機関の国家情報院(NIS)職員が自殺しているのが見つかった。傍らには、世間を騒がせたとして謝罪する内容の遺書が残されていたという。警察が記者会見で発表した。

死亡したのは40代の男性で、18日にソウル南部の山中に停めた自家用車の中から遺体で発見された。これまでの捜査の結果、死因は一酸化炭素中毒と断定された。

警察の19日の発表によれば、男性は遺書の中で自分がNISに勤務していたことを明かし、テロ対策関連の情報や北朝鮮監視関連の情報を削除したと告白。政府が2012年の選挙を前に国民を監視していたとされる疑惑に触れ、「地元住民や選挙の監視は行っていなかった」と記していたという。

NISはこの男性が同院の職員だったことは認めたものの、肩書きや職務内容は明らかにしていない。

これに先立ちNISは、12年の選挙を前にイタリアの企業から遠隔制御システムソフトウェア(RCS)を調達していたことを認めていた。RCSはコンピューターや携帯端末を監視する目的で利用される。

与党セヌリ党の議員によれば、NISは同プログラムの導入について「調査目的」だったと説明。北朝鮮がコンピューター2万5000台をハッキングしたとされる問題に対抗したもので、「国民に対して使ったことはなく、使う必要もない」と強調しているという。

これに対して野党の新政治民主連合は、真相究明のためNISに立ち入り調査を行うと表明した。

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