リー元首相批判ビデオ投稿、少年を逮捕 シンガポール

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シンガポール建国の父、リー・クアンユー元首相

シンガポール建国の父、リー・クアンユー元首相

香港(CNN) 先ごろ死去したシンガポール建国の父、リー・クアンユー元首相を非難するビデオをユーチューブに投稿したとして、16歳の少年が逮捕されたことが1日までに分かった。

少年が投稿したビデオでは、リー元首相を「ひどい人物」「あからさまな全体主義者」などと形容。イエス・キリストや中国の毛沢東元国家主席にリー元首相をなぞらえる発言もあった。

警察によると、このビデオに対して20件以上の通報があったことから、リー元首相の国葬が営まれた29日に少年を逮捕した。ビデオには「キリスト教徒を中傷する発言」もあったとしている。問題のビデオは削除された。

少年は、意図的に他人の宗教心を傷つけた容疑、不道徳な内容を流通させた容疑、脅迫的または中傷的なコミュニケーションを行った容疑がかけられている。有罪になれば3年以内の禁錮を言い渡される可能性がある。

リー氏は英国の植民地だったシンガポールを経済大国へと発展させた功績がたたえられる一方で、言論の自由の抑圧に対しては批判もあった。

少年の逮捕で、言論の自由が制限されている実態が浮き彫りになったと指摘する声もあり、国際ジャーナリスト保護団体は少年の即時釈放を求めている。

これに対して警察は、「シンガポールの宗教的調和を脅かしかねない行為に対しては厳しい姿勢で臨む。他人の宗教心や民族感情を害する意図をもってインターネットに悪質なコンテンツを投稿した人物は、法にのっとって厳格に処分される」と強調した。

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