脱税で有罪の伊元首相、高齢者施設で奉仕開始 週1回

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ミラノ郊外の高齢者施設に到着したベルルスコーニ元首相

ミラノ郊外の高齢者施設に到着したベルルスコーニ元首相

ローマ(CNN) 所有企業の脱税事件で昨年8月に有罪が確定していたイタリアのベルルスコーニ元首相(77)が11日までに、地元のミラノ近くにある高齢者施設で奉仕活動を開始した。

同国きっての富豪でもある元首相は高齢を理由に収監を免れ、代わりに社会奉仕活動への従事を命じられていた。今後1年間、少なくとも週に1回、4時間以上の奉仕活動を続けることとなる。

元首相はこの高齢者施設で認知症を患う20人の介護などに当たるとみられる。

ベルルスコーニ氏が同施設に到着した際、健康管理関連の労働組合メンバーが「ここではなく刑務所へ行け」などと抗議する騒ぎもあった。元首相はコメントせずに、施設内に入った。護衛も外での待機となった。

施設の責任者は職員や入所者全員にプライバシー保護を理由に建物内での元首相の写真撮影などを禁じたという。

ベルルスコーニ氏は昨年の判決で禁錮4年を言い渡されたが、その後、1年に減刑されていた。公職への就任も2年間禁じられ、イタリア上院から議員資格もはく奪されていた。

ミラノ裁判所は先月、元首相に対し自宅軟禁に代え、同市郊外の高齢者施設で奉仕させる方針を決定。ベルルスコーニ氏の国内の移動も規制した。

元首相は脱税事件で無罪を主張し続け、有罪判決については左派の判事による迫害と反発している。

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