事故の一報を通報の高校生、遺族や友人が別れ 韓国船沈没

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

第一報を通報の高校生、遺族や友人が別れ

韓国・安山(CNN) 韓国の旅客船「セウォル号」の沈没で、事故の第一報を当局に通報して大勢の命を救った男子高校生の葬儀が27日、安山の教会で営まれた。一方、行方不明者の捜索活動は続いており、27日までに188人が遺体で見つかったほか、114人が安否不明となっている。

高校生のチョイ・ダクハさんは16日の事故発生直後、ほかの同級生たちが両親に電話する中で、1人だけ119番に電話して緊急事態を知らせた。同船の乗員からの第一報はその3分後だった。チョイさんの通報のおかげで救助隊の初動が早まり、それだけ多くの命が救われた。

しかしチョイさん自身は命を落とし、最後に両親と話すこともできなかった。

母親は、「息子は純真な心の持ち主だった。だからまず当然のこととして119番に電話したのかもしれない」と語り、父親は「息子は自分を犠牲にして多くの命を救った」とチョイさんをしのんだ。

葬儀には友人や地元の有力者など数百人が参列して祈りをささげた。地元自治体は、功績を果たした政治家や軍人が眠る国立墓地にチョイさんを埋葬するよう訴えている。

行方不明者の捜索活動は27日も続けられたが、悪天候のために難航。同日までに188人が遺体で見つかり、まだ114人が行方不明となっている。チョイさんが通っていた安山市のタンウォン高校の生徒は325人が乗っていたが、これまでに救助されたのは78人にとどまっている。

「World」のニュース

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]