インドでポリオ根絶、WHOが公式宣言へ

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ポリオワクチンの接種を受ける子どもたち

ポリオワクチンの接種を受ける子どもたち

インドのポリオ根絶はわずか数年前まで不可能と思われてきた。世界では1988年から根絶を目指すプロジェクトがスタートしたが、この時点でインドでは、年間20万人以上の子どもがポリオを発症。人口が増大し、貧困層が数百万人を占める同国では不衛生な地域も多く、2009年になっても感染者は741人に上り、世界の1604人の半数近くを占めていた。

そうした現状の中、国際ロータリーのキャンペーンでは毎年1億7000万人の子どもにワクチンを投与し、そのための医療関係者200万人を確保。政府からは23億ドルを拠出させた。

まだ電気が通っていない地域も多く、電気があっても頻繁な停電に見舞われることから、ワクチンを低温に保つための冷蔵施設の確保も大きな課題だった。灯油を燃料に使った冷蔵庫の導入や、偏見解消のための啓発キャンペーンなどを通じてこうした課題を1つひとつ克服してきたという。

インドの根絶宣言により、現在でもポリオが残る国はアフガニスタンとパキスタン、ナイジェリアの3カ国のみ、地域では地中海東部沿岸部とアフリカのみとなった。

ルクサールちゃんは治療を受けて歩いたり走ったりできるようになった。右足は左足よりもやや短く、痛みを訴えることもあるが、ほかの子どもたちとほとんど変わらないように見える。父親は娘の将来を心配しながら、今後も必要な医療や教育が受けられるよう、少ない収入の中から蓄えに務めている。

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