反主流派に追い風――米大統領選、アイオワの結果が示すもの

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主流派を退け、大統領選初戦を制した共和党のクルーズ氏(左)と2位のトランプ氏

主流派を退け、大統領選初戦を制した共和党のクルーズ氏(左)と2位のトランプ氏

(CNN) 米大統領選に向けた民主、共和両党の候補指名争いで、初戦となったアイオワ州党員集会の結果は何を意味するのか。共和党の実業家、ドナルド・トランプ氏は2位に終わったが、それよりもさらに重要な事実が明らかになった。

両党とも同じように、かねて指摘されていた「反主流派」の強さが立証され、従来型の候補はその躍進を阻止できなかったという事実だ。

共和党でドナルド氏を破ったのはテッド・クルーズ上院議員だった。クルーズ氏はトランプ氏に引けを取らない反主流派で、言動の突飛さや大胆さ、中道からかけ離れた主張はトランプ氏をしのぐと言ってもいいほどだ。ジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事やクリス・クリスティー・ニュージャージー州知事、ジョン・ケーシック・オハイオ州知事という顔ぶれが苦戦したことからも、共和党主流派の弱体ぶりがうかがえる。

専門家らはもともと、アイオワ州ではクルーズ氏が勝つと予想していた。同州は保守的なキリスト教福音派が強く、クルーズ氏の主張は党員集会参加者が求めるテーマとまさに一致していたからだ。

だがここで注意しておきたいのは、トランプ氏が予想以上に健闘したことだろう。同氏は第2戦のニューハンプシャー州に焦点を当て、最近までアイオワ州を重視していなかった。

両氏に続き、マルコ・ルビオ上院議員が他候補を大きく引き離して3位に入ったことも重要なポイントだ。この結果からみると、主流派同士が争った場合に最も躍進が期待できるのはルビオ氏ということになる。同氏の演説が勝利宣言のようにさえ聞こえたのは、そのためだ。ブッシュ氏をはじめとする残りの共和党候補は、これで撤退に一歩近づいた。

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