テイラー・スウィフトのシンガポール公演、近隣諸国から「抜け駆け」批判

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今月2日、シンガポールでの公演で演奏を披露するテイラー・スウィフトさん/Ashok Kumar/TAS24/Getty Images

今月2日、シンガポールでの公演で演奏を披露するテイラー・スウィフトさん/Ashok Kumar/TAS24/Getty Images

(CNN) 米人気歌手テイラー・スウィフトさんの世界ツアーで東南アジア唯一の開催地となったシンガポールに対し、同国政府が他国を出し抜いて主催者と独占契約を結んだとする批判が集中している。

シンガポールでは1~9日に計6回の公演があり、チケットは完売。計30万人の観客のうち70%がフィリピン、タイ、中国など他国から訪れ、期間中のシンガポール行き航空券は3倍近く、宿泊予約件数も4倍近くに跳ね上がった。

フィリピンから友人たちと訪れた20代の女性は、航空チケットやホテル代で2000ドル(約30万円)ほどかかったと話す。同国の平均月収の約6倍に相当する額だ。

この盛況ぶりに対してフィリピンの政治家からは、独占契約は「良き隣人のすることではない」との声が上がった。

シンガポールのリー首相は5日、公式訪問先のオーストラリアでの記者会見で、「非友好的」な意図はなかったと主張。スウィフトさんを招聘(しょうへい)した交渉でシンガポールを東南アジアで唯一の開催地とするよう要請し、「一定のインセンティブ」を提供して合意に至ったと説明した。

そのうえで、シンガポールとの交渉がなければ近隣諸国の会場でも公演が開かれただろうかと問い掛け、「そうかもしれないし、そうでないかもしれない」と指摘した。

シンガポール当局者らはスウィフトさん側に補助金を支払ったことを認めているが、トン文化相は4日、想像されているほどの金額ではないと主張した。

タイのセター首相は先月、シンガポールが独占契約の見返りとして1公演につき最大300万ドル(約4億5000万円)支払ったとの見方を示していた。

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