女性にも自分らしい生き方を レスリングで人生を切り開くインドの少女たち

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インドのレスリングスクール「アルティウス」の朝練で腕立て伏せを行う生徒たち/Anushree Fadnavis/Reuters

インドのレスリングスクール「アルティウス」の朝練で腕立て伏せを行う生徒たち/Anushree Fadnavis/Reuters

(CNN) ロイター通信のフォトジャーナリスト、アヌシュリー・ファドナビス氏は、インドの首都ニューデリーから数時間離れたハリヤナ州シサイ村にあるレスリングスクールで練習に励む少女たちを密着取材した。

2016年にオリンピックのレスリング女子でインドに初のメダルをもたらしたサクシ・マリク氏など、成功を収めたレスラーたちの後に続くのが彼女たちの目標だ。

インドでは、レスリングは長い間、男性の間で人気があったが、最近は女性アスリートの間で関心が高まっている。レスリングスクール「アルティウス」は、この次世代を担う子どもたちの育成に力を入れている。

アルティウスは、09年にインド初の女性レスリングコーチであるウシャ・シャルマ氏が夫のサンジャイ・シハグ氏とともに設立した。

シャルマ氏は、自身や他の女性たちが、インドの家父長制社会では女性の自己決定権や女性に対する敬意が欠けていると感じた経験から、スポーツを通じて若者に自分の人生を切り開く力を与えようと思い立った。

朝練を終えて寄宿舎に戻る生徒たち。トレーニングの費用は州政府が支出し、保護者は食費や授業料に月9100ルピー(約1万6500円)を支払う/Anushree Fadnavis/Reuters
朝練を終えて寄宿舎に戻る生徒たち。トレーニングの費用は州政府が支出し、保護者は食費や授業料に月9100ルピー(約1万6500円)を支払う/Anushree Fadnavis/Reuters

シャルマ氏は「(インドの)村では、女性に価値はない」とし、「村では女性よりも家畜の方が大切にされる。家畜は乳を出すし、飼育にも費用がかかるからだ」と付け加えた。

ファドナビス氏が訪れたこの学校では、8歳から22歳までの20人以上の女子学生たちが、質素な施設の中で練習や学習に励み、互いに支え合っている。ファドナビス氏はそこに2日間滞在し、生徒たちについて学び、彼らがレスリングに真剣に取り組む姿を目の当たりにした。

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