米ハインツのケチャップ、「火星版」が登場 試食イベントも
(CNN) 米ハインツはこのほど、火星に近い環境で栽培されるトマトを使ったケチャップを完成させた。
宇宙生物学者14人のチームが米フロリダ工科大学のオルドリン宇宙研究所で、9カ月かけて開発した。原料のトマトは火星の土壌や気温、水に似た環境で栽培された。
米航空宇宙局(NASA)の元宇宙飛行士、マイク・マッシミーノ氏によると、ケチャップは宇宙食に欠かせない調味料として飛行士らに愛用されてきた。
チームの研究者によれば、火星に似た環境で植物を栽培する試みは、これまで短期的な実験にとどまっていた。「ハインツのケチャップに使える品質の作物を栽培するという夢がついにかなった」と、研究者は語る。
国際宇宙ステーション(ISS)では最近、船内で初めて栽培された唐辛子でクルーがメキシコ料理「タコス」をつくり、試食会を開いた。
火星版のケチャップは米東部時間の10日午前10時、チームのメンバーとマッシミーノ氏が試食する予定。その模様はSNSのハインツ公式チャンネルで配信される。
一般向けの発売予定はないが、いつか火星旅行に出かける時、ケチャップは荷物に入れなくてもよさそうだ。