VW、排ガス裁判の延期要請 相手側弁護士が「ナチス」発言

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VWは排ガス不正をめぐる裁判で延期を訴えた

VWは排ガス不正をめぐる裁判で延期を訴えた

ニューヨーク(CNNMoney) ドイツの自動車メーカー、フォルクスワーゲン(VW)は5日までに、ディーゼル車の排ガス検査での不正をめぐる裁判について、6カ月間の延期を求める考えを示した。訴訟を担当する相手側の弁護士がテレビ番組で同社をナチスドイツやヒトラーになぞらえる発言をした影響で、公平な審理ができなくなる恐れがあるためとしている。

VWの不祥事に関してはこのほど、ディーゼル車の排ガスをサルに吸わせる実験が行われていたことが発覚し、物議を醸していた。

2日に提出された裁判文書の中でVWが明らかにしたところによると、この裁判を担当する弁護士のマイク・メルカーソン氏は米動画配信大手ネットフリックスのドキュメンタリーに出演し、当該の実験についてコメント。サルにガスを吸わせる手法から「過去の歴史においても人々が毒ガスにより殺された事例があったことを思い起こさずにはいられない。実行したのは奇しくも、最初のVW工場の落成式に立ち会った人物だった」と語ったという。

同氏のコメント部分には編集によってアドルフ・ヒトラーの映像が流された。

VWの裁判は2月26日に始まる予定だったが、同社はメルカーソン氏のコメントが扇動的であり、裁判官の見方を不当に偏らせるものだったと非難。「自社をヒトラーやホロコーストなどと直接結び付ける雰囲気の中では」公正な裁判ができないとして、6カ月間の「冷却期間」を設けることを求めた。

メルカーソン氏はVWの要求について、裁判の前に訴訟を和解へ持ち込み、世間による厳しい検証を逃れようとする試みだと批判した。そのうえで、原告側には訴訟を取り下げるつもりがないことを付け加えた。

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