イラン、石油と金塊の「物々交換」で経済制裁を回避?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

イスタンブール(CNN) トルコのババジャン副首相は30日までに、国会での答弁で、イランが過去半年間にわたり、米国からの経済制裁を回避するため、トルコへの石油輸出の代金として金塊を輸入する一種の「物々交換」を行っていたことを明らかにした。政府のウェブサイトが答弁内容を公開した。

「なぜトルコの金の輸出量が突然増加したのか。大部分を占めるのはイランだ。」とババジャン氏は述べた。「トルコがイラン産石油を購入する場合、トルコの通貨リラで支払いをする。だがイランは米国からの制裁により、そのカネを米ドルにして自国に持ち込むことができない。そこでトルコ市場でリラを使って金を買い、自国に持ち帰るのだ」

イランが制裁によって世界の銀行の送金網を提供している国際銀行間通信協会(SWIFT)のサービスから締め出されたのは3月のこと。トルコ政府の統計によれば、それ以降、イランは数十億ドル分の金をトルコから輸入しているという。4月の輸入額は前年比438%増の12億ドルに達した。

イランに輸出された金塊が実際にはどれほどの量に達するのかを巡り様々な憶測が流れている。8月にはイランに代わってアラブ首長国連邦(UAE)がトルコの第1位の輸出相手国となったが、その最大の輸出品とされているのも金だ。UAEのドバイはこれまでもイランの経済的な「入り口」として機能してきた。

金の輸送方法についてババジャン氏はコメントしなかった。トルコのメディアでは「運び屋」がスーツケースに金塊を詰めてイランまで運んでいるという未確認情報も飛び交っており、正式なルートを通らずにかなりの量の金塊が輸出された可能性を指摘する専門家もいる。

「Business」のニュース

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]