欧州航空防衛大手2社が合併断念 各国政府の合意得られず

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各国政府の同意が得られず合併断念

各国政府の同意が得られず合併断念

ロンドン(CNN) 合併に向け交渉を続けていた英航空防衛大手BAEシステムズと欧州同業EADSは10日、交渉を打ち切ると発表した。合併が実現していれば時価総額450億ドル規模の世界的企業が誕生するはずだったが、大株主である各国政府の同意が得られなかった。

両社は声明で「双方の政府株主の利害を適切に調整できないことや、政府の利害とBAEシステムズとEADSが合併に向けて掲げた目標との両立が不可能であることが明らかになった」と述べた。

EADSの大株主である仏独政府は新会社に対しても政治的影響力を維持したい意向だった。だが英国から見れば、それは米軍への高い納入実績を誇るBAEにとってビジネスの障害になりかねない。

EADSは民間航空機大手エアバス社の親会社であり、BAEは欧州最大の兵器メーカーだ。両社は合併を通じ、ロッキード・マーチンやノースロップ・グラマン、ボーイングのような米国の防衛産業と肩を並べる存在を目指していた。

だがこの合併計画に対し、英国会議員の一部は今月初め、キャメロン英首相に書簡を送り懸念を表明していた。

両社は合併により民間航空分野と防衛分野でよりよい収益バランスを達成し、ひいてはさらなる成長が望めると考えていた。だがこうした計画は大株主からは受け入れられなかった。

BAEのイアン・キング最高経営責任者(CEO)は「政府株主と受け入れ可能な合意にたどり着けなかったのは非常に残念だ」と述べた。

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