エジプト教会で連続爆弾テロ、43人死亡 ISISが声明

エジプトでキリスト教の教会を狙った爆弾テロが立て続けに発生

2017.04.10 Mon posted at 10:06 JST

(CNN) エジプト北部で9日、タンタに続きアレクサンドリアでもキリスト教の一派コプト教の教会を狙った爆弾テロが発生し、合わせて43人が死亡した。過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」が犯行声明を出した。

この日はキリスト教の復活祭から1週間前の祝日「パーム・サンデー」に当たり、教会には礼拝の信者らが集まっていた。

国営メディアによると、タンタでは礼拝堂の座席の下に仕掛けられた爆弾が爆発し、27人が死亡、78人が負傷した。

その後まもなくアレクサンドリアの教会前で自爆テロがあり、少なくとも16人が死亡、41人が負傷した。

内務省の発表によると、着衣に爆弾を仕掛けた男が教会へ入ろうとして警官に呼び止められ、自爆した。死者の中には男女少なくとも1人ずつの警官が含まれているという。

ISISは声明でキリスト教徒に対する攻撃を続けると警告

ISISはメッセージアプリ「テレグラム」を通して犯行声明を出し、エジプト人たちがテロを実行したと述べた。同国当局は実行犯らの国籍を確認していない。

ISISは声明の中で、キリスト教徒に対する攻撃を続けると予告した。

シーシ大統領は同日、「エジプト国民は悪の力に屈しない」とする声明を発表。今後3カ月の非常事態宣言に向けて法的手続きを取ると表明した。

コプト教徒はエジプト人口の約1割ほどを占める少数派。ムバラク政権が崩壊した2011年以降、迫害や差別が深刻化している。昨年12月には首都カイロのコプト教会がテロ攻撃を受け、25人の死者が出ていた。

米国務省は犯行を非難する声明を出し、エジプトへの支援を改めて表明した。トランプ米大統領は先週、米国を訪れたシーシ大統領と会談し、テロやISISへの懸念について話し合ったばかりだった。

教会への連続テロで非常事態宣言、エジプト

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