欧米で進むEV移行、不要になった「ガソリンがぶ飲み車」が向かう先

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フィファパークに並ぶ中古車の列/Nimi Princewill/CNN

フィファパークに並ぶ中古車の列/Nimi Princewill/CNN

これまで西アフリカに入ってくる輸入車の汚染削減と安全性の向上を目的とした規制は緩い傾向にあったが、最近これらの規制を強化する試みがなされている。

2020年に、ベナンを含む西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)に加盟する15カ国が、西アフリカにおける自動車排ガス規制を設けることで合意した。その中には、中古車の年式制限(10年)や、車が排出可能な炭素量の制限などが含まれている。

しかし、これらの規制がどれだけ厳格に実施されているかは定かではない。

またデ・ヨング氏をはじめとするUNEPの職員らは、米国や欧州連合(EU)の当局者と、古すぎる車やジャンク車の発展途上国への輸送を取り締まる新しい規制の導入について話し合ってきた。しかし、これらの話し合いはまだ初期の段階で、まだ何らかのコミットメントを示すまでには至っていない。

しかし、デ・ヨング氏は、気候変動や地球規模での二酸化炭素の排出は中古車をめぐる議論を一変させたと語る。

より古く、より多くの汚染物質を排出する中古車の出荷増は、それらの車が実際に走っている発展途上国だけでなく、先進国にとっても問題だ、とデ・ヨング氏は付け加えた。

さらにデ・ヨング氏は「気候変動が進んでいる今日、どこで汚染物質が排出されているかは大して重要ではない」とし、さらに「それがワシントンDCだろうと(ナイジェリアの)ラゴスだろうと関係ない」と付け加えた。

オートチェク・アフリカのイプケ氏は、欧米でお払い箱になった古いガソリン車を必ずしもアフリカが引き受ける必要はないと考えている。イプケ氏は、アフリカ大陸でも電気自動車への移行が進むことを望んでいるが、そのためには充電インフラの大幅な改善が必要だ。

一方、ヤヤ氏はアフリカで電気自動車が普及するのははるか先の話と考えている。ヤヤ氏がフィファパークで中古のフォード車に目を付けたのは、他に選択肢がなかったからだ。

「自分の予算で購入可能な車しか買えない」(ヤヤ氏)

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