ケニアの野党指導者、「人民の大統領」に就任 首都で式典
ナイロビ(CNN) ケニアの野党指導者、オディンガ元首相が30日、「人民の大統領」への就任を宣言した。首都ナイロビ中心部での「就任式」には数千人の支持者が集まった。
式典はほぼ平和的に開かれ、終了後は支持者らも早々に解散した。ただ会場の公園付近で看板を外している集団に、警察が催涙ガスを発射する場面もあった。
当局はこれに先立ち、違法な集会を阻止すると述べていた。しかしロイター通信によれば、会場に制服警官や機動隊の姿はなかった。
式典の後、オディンガ氏のツイッター・アカウントの肩書は「ケニア共和国大統領」に更新された。
昨年秋に実施された大統領選のやり直し投票では、現職のケニヤッタ氏が得票率98%で再選を果たした。オディンガ氏はこれに先立つ8月の大統領選に出馬したが、ケニヤッタ氏圧勝の結果が無効とされた後、選管が改善策を取っていないとして、やり直し投票をボイコットした。
ケニアのムイガイ法務相は先月、選挙で合法的に当選した者以外の就任式典は無効だと述べ、主催者や協力者は重大な反逆罪に問われると警告していた。反逆罪で有罪となれば死刑を言い渡される可能性がある。
ケニヤッタ氏はメディアが式典を放映した場合、放送免許を取り消すと事前に警告していた。同国で報道の自由を主張する団体によると、政府は30日朝、主要なテレビ局3社の放送を強制的に停止した。