イラン、IAEAへの協力を停止する法律を施行
(CNN) イランのペゼシュキアン大統領は2日、国際原子力機関(IAEA)に対する協力を停止する法律を承認した。これにより、損傷した同国の核計画を再開しようとする試みに対する監視がいっそう困難になるとみられる。
今回の決定は、イラン議会が同法を可決してから1週間後に当たる。イランはIAEAがイスラエルと協力し、自国の核施設への攻撃を招いたと非難しているが、同機関はこれを否定している。
ペゼシュキアン大統領は、イラン原子力機構、最高国家安全保障会議、外務省に対して法律の施行を指示した。国営イラン通信(IRNA)が伝えた。
新法がいつ、どのように施行されるかは不明。今回の決定により、IAEAの査察や監視なしに核計画を再建する道が開かれる可能性がある。イランは核不拡散条約(NPT)の加盟国であり、同条約は平和利用を確認するための査察受け入れを義務づけている。
IAEAの報道官はCNNに対し、報道を認識しているとし、イランからのさらなる正式な情報を待っていると述べた。
米国務省は、イランの決定を「受け入れられない」とし、「イラン政府には進路を転換し、平和と繁栄の道を選ぶ機会が残されている」と述べた。
イスラエルは先月、イランの軍司令官や核施設、核開発に携わる科学者らを狙って前例のない攻撃を行った。米国もナタンズ、イスファハン、フォルドゥのイラン核施設に攻撃を行った。イスラエルとイランの間で12日間続いた戦闘は先週、停戦が発効した。