洪水でゾウ100頭が避難、2頭死ぬ タイ北部の保護施設
バンコク(CNN) タイ北部チェンマイを襲った洪水で、同市近郊にあるゾウ保護施設のゾウ約100頭が3日、観光客数十人とともに緊急避難した。2頭は流されて死んだ。
保護施設「エレファント・ネイチャー・パーク」からのビデオや写真には、数十頭のゾウが腹部まで水につかりながら歩く様子が映っている。
施設を設立した責任者はCNNとのインタビューで、「過去最大規模の避難だ。水位は急激に上がった。こんなにひどい洪水は経験したことがない」と話した。
ほとんどのゾウは、近くの山の上に保護されて夜を過ごした。だが同責任者は翌朝、救出できなかった13頭が施設に取り残され、パニックに陥っていると訴えた。
責任者の目の前で流されて死んだ2頭のうち、1頭は目が見えなかった。ほかに2頭が行方不明になったままだという。
エレファント・ネイチャー・パークは、観光や森林伐採に使われていたゾウのための救護、リハビリ施設。保護されるゾウの多くは目が見えなかったり、負傷していたりするため、避難させる作業は容易でない。