マールブルグ病で8人死亡、ルワンダで初 致死率88%
(CNN) アフリカ中部ルワンダで初めてマールブルグ病の流行が発生し、保健省が対応に当たっている。マールブルグ病はエボラ熱と似た出血性疾患で、エボラ熱と違って治療法やワクチンは存在せず、致死率は88%に達する。
ルワンダ保健省によると、今回の流行ではこれまでに26人が発症して18人が治療を受けており、8人が死亡した。
世界保健機関(WHO)は医療物資の提供に加え、出血性疾患の専門家7人のチームをルワンダに派遣して現地の公衆衛生専門家の指導に当たると発表した。米疾病対策センター(CDC)も9月30日、ルワンダへの専門家派遣を発表した。
米国内でマールブルグ病の症例は確認されておらず、米国で流行が発生するリスクは低い。
WHOによると、過去にマールブルグ病に対応してきたサハラ砂漠以南の一部の国と比べると、ルワンダは公衆衛生態勢が整っている。WHOのルワンダ代表は29日、ルワンダには「今回の流行をすぐに食い止められる能力がある」との見方を示した。
ルワンダ保健省は29日、国民は普段通りの活動を継続できると述べ、パニックに陥らないよう呼びかけた。感染が集中している場所は全て当局が突き止め、感染拡大防止の適切な措置を講じていると強調している。
マールブルグウイルスの感染はルワンダの30郡のうち7郡に拡大し、感染者と接触した100人あまりが観察や隔離の対象となっている。感染者は医療従事者が多数を占める。
マールブルグ熱はコウモリで自然発生するウイルスを原因とする疾患で、ウイルスはエボラ熱と同じ仲間に属する。体液を通じて人から人へ感染するほか、患者の衣類や寝具を通して感染することもある。