国連、黒海経由のウクライナ産穀物輸出減に懸念

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黒海穀物イニシアチブの下、穀物を運ぶ輸送船=5月12日、トルコ・イスタンブールのボスポラス海峡/Yoruk Isik/Reuters/FILE

黒海穀物イニシアチブの下、穀物を運ぶ輸送船=5月12日、トルコ・イスタンブールのボスポラス海峡/Yoruk Isik/Reuters/FILE

(CNN) 国連は1日、黒海経由のウクライナ産穀物輸出の継続について同国とロシアがこのほど合意したばかりにもかかわらず、ウクライナの港からの輸送回数が4月から5月にかけて「継続的に減少した」ことについて懸念を示した。

国連のドゥジャリク報道官は「5月には33隻がウクライナの港を出港したが、この数は4月の半分だ」と指摘。黒海穀物イニシアチブで使用が認められている3港のうちの1つであるユズニー港から出港したのは3隻のみという。

ドゥジャリク氏は「5月の輸出量は穀物やその他の食料など130万トンで、4月の半分以下だった」と明らかにした。

同氏によると、輸送船の通航を許可する「共同調整センター」の検査チームの数が先週、それまでの3つから2つに減らされたという。

同氏は「登録の制限と検査チームの減少により、1日あたりの平均検査件数が3件に減った」と説明。その上で「由々しき事態」と指摘し、「深刻な飢餓が予想される地域『ホットスポット』が世界的に増えており、全ての国が食料価格のインフレと市場の不安定さのリスクを抱えている」と述べた。

今後については「活動の完全再開とイニシアチブの継続に向けて当事国と引き続き緊密にやり取りする」とした。

ウクライナの当局者によると、ロシアが黒海に戻ってくる輸送船の通航を阻んだため、共同調整センターは1日に予定されていた検査の計画を立てられなかったという。

ウクライナのクブラコフ・インフラ相は240万トンの食料を積み込む予定の輸送船50隻がボスポラス海峡通航の許可を待っていると述べた。

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