ゼレンスキー氏、アラブ連盟首脳会議で演説 「見て見ぬふり」の国に直視促す

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サウジアラビアで開催されたアラブ連盟首脳会議で演説するゼレンスキー大統領/Saudi TV/Reuters

サウジアラビアで開催されたアラブ連盟首脳会議で演説するゼレンスキー大統領/Saudi TV/Reuters

(CNN) サウジアラビアを訪問したウクライナのゼレンスキー大統領は19日、アラブ諸国の指導者を前に演説した。会議の参加者の中にウクライナの苦しみを「見て見ぬふりをしている」者がいると述べ、事態を率直な目で見るよう促した。

今回のアラブ連盟首脳会議にはシリアのアサド大統領が約10年ぶりに参加し、ゼレンスキー氏の演説の数分前、会議場にいる姿がカメラに捉えられた。ロシアによる昨年のウクライナ4州併合を承認した国は世界でシリアと北朝鮮のみ。

ゼレンスキー氏は英語で演説を行い、首脳らに「見てほしい。長期の戦争がリビアやシリア、イエメンにどれだけの苦しみをもたらしたかを。スーダンやソマリア、イラク、アフガニスタンでの長年の戦闘でどれだけの命が失われたかを」と訴えた。

そのうえで「平和と公正のためにこの場所にいる人が大半であることを望む」と述べた。

たとえウクライナでの戦争について異なる見解を持つ人が会議にいても、ロシアの収容所から人々を救うために団結できると確信しているとした上で、「残念ながら世界の一部や、ここにいるあなた方の中には、こうした収容所や違法併合を見て見ぬふりをしている者がいる」と指摘した。

ゼレンスキー氏は今回、クリミア・タタール人の指導者ムスタファ・ジェミレフ氏を伴ってサウジアラビア西部ジッダを訪問した。

会議でゼレンスキー氏は「何世紀にもわたり、クリミア・タタール人は世界のイスラム教コミュニティーに欠かせない強力な一員になってきたし、これからもそうであるべきだ」と指摘。「だが、クリミアはロシアによる占領の苦しみを最初に味わった。今に至るまで、クリミアの被占領地域で抑圧を受けている人の大半はイスラム教徒だ」と訴えた。

クリミア半島は2014年にロシアに併合され、現在もロシア政府の支配下にある。

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