台湾統一地方選 与党大敗、蔡総裁が党トップを辞任

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投票後、記者会見のために移動する蔡英文(ツァイインウェン)総統=26日、台北市/Annabelle Chih/Getty Images

投票後、記者会見のために移動する蔡英文(ツァイインウェン)総統=26日、台北市/Annabelle Chih/Getty Images

台南(CNN) 26日投開票の台湾統一地方選で蔡英文(ツァイインウェン)総統率いる与党・民主進歩党が大敗を喫し、蔡氏は党主席の座から退いた。

蔡氏は選挙を通して中国の脅威増大を訴えたが、対中融和路線の野党・国民党に敗れた。

台湾の中央通信社によると、国民党は13県・市の首長ポストを獲得し、民進党は現有から1つ減らして5ポストにとどまる見通し。

台北市長選では、国民党の初代総統、蔣介石(チアンチエシー)のひ孫にあたる蔣万安氏が、新型コロナウイルス感染拡大下で衛生福利部長(厚生労働相に相当)を務めた民進党の陳時中氏を破って当選した。

蔡氏は26日夜、フェイスブックへの投稿で「選挙の結果と人民の決定を謙虚に受け止める」と述べ、「全面的に責任を負う」ために党主席を辞任したことを明らかにした。ただし総統の任期は2024年まで続く。

アナリストらはこの結果について、有権者が経済や社会福祉など、生活に密着する問題に注目したことを示すと指摘する。市民からは「中国の脅しには慣れている。今始まったことではない」という声も聞かれた。

中国政府の国務院台湾事務弁公室は26日夜の声明で、平和や安定を求める民意が選挙結果に反映されたと述べ、台湾の独立や外国の干渉には断固反対すると改めて表明した。

しかし専門家らの間では、国民党の勝利が台湾の対中政策に大きく影響することはないとの見方が強い。

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