北朝鮮からの脱北者、腐乱遺体で発見 韓国定住の「成功者」

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韓国と北朝鮮を隔てる非武装地帯(DMZ)=7月19日
/SeongJoon Cho/Bloomberg/Getty Images

韓国と北朝鮮を隔てる非武装地帯(DMZ)=7月19日 /SeongJoon Cho/Bloomberg/Getty Images

韓国・ソウル(CNN) 韓国の首都ソウルで19日、北朝鮮からの脱北者の遺体が腐敗した状態で発見され、当局が捜査に乗り出したことが27日までにわかった。

警察や韓国統一省によると、死亡していたのは2002年に北朝鮮から韓国に逃れた40代の女性だった。

女性は賃料を滞納し、連絡が取れなくなっていたことから、ソウル住宅公社の職員が賃貸住宅の女性の部屋を訪れ、遺体を発見した。

遺体は腐敗が激しく、ほぼ白骨化していた。冬の服装をしていたことから死亡したのは1年ほど前だったと推定され、当局が検視を行って詳しい状況を調べる。

統一省は女性の氏名を公表していない。しかし当局はかつて、韓国定住の成功者としてこの女性をもてはやしていた。

女性は11~17年にかけ、統一省が運営する財団で、脱北者の韓国定住を支援するカウンセラーとして働いていた。

韓国当局は脱北者の状況を定期的に確認して定住を支援している。しかしソウルの警察によると、この女性は19年、支援サービスを延長しないよう、警察に求めていた。

統一省も、この女性が監視リストに入っていなかったことを確認した。

北朝鮮から韓国へ逃れようとする脱北者は、中国で性的人身売買の被害に遭うなど数々の危険にさらされる恐れがあり、つかまって北朝鮮に引き戻されれば拷問や投獄、死に直面する。

しかし無事に韓国に到着したとしても、カルチャーショックや一部の韓国人からの敵対心、金銭面のプレッシャー、就業困難などの問題が待ち受ける。

統一省によると、20年の時点で脱北者の失業率は9.4%と、国民全体の4%を大幅に上回っていた。

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