台湾の主権に「妥協の余地なし」 蔡英文総統が演説

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台湾が「建国記念日」と位置付ける「双十節」の式典で演説する蔡英文総統/Sam Yeh/AFP/Getty Images

台湾が「建国記念日」と位置付ける「双十節」の式典で演説する蔡英文総統/Sam Yeh/AFP/Getty Images

台湾・台北(CNN) 台湾の蔡英文(ツァイインウェン)総統は10日、台湾の主権を巡って「妥協の余地はない」と強調した。その一方で中国と連携し、「相互に受け入れ可能な」手段を模索しつつ台湾海峡をまたぐ平和を維持することには前向きだと明かした。

台湾が「建国記念日」と位置付ける「双十節」での演説で述べた。その中で蔡氏は台湾の人々の合意事項として、自分たちの主権及び自由で民主主義的な生活様式の防衛に言及。この点について妥協の余地は一切ないと語った。

台湾政府と中国政府の間の緊張は、過去数十年で最も危険な水準に達している。

中国の習近平(シーチンピン)国家主席は中台の「再統一」を不可避とし、そのための武力行使をも辞さない構えを見せる。

これに対し蔡氏は演説で、中国政府に向け、戦争を選択肢としてはならないと指摘。「台湾の人々による主権と自由、民主主義についての主張を尊重することを通じてのみ、我々は台湾海峡をまたぐ前向きな相互関係を取り戻すことができる」と呼びかけた。

8月上旬のペロシ米下院議長の訪台を受け、中国は台湾に対する軍事的圧力を強化。台湾海峡の中間線を越えて戦闘機を複数送り込むなどの措置に出ていた。

数十年にわたり、上記の中間線は中台の非公式の境界線とされており、その線を越えて軍隊が入り込むことはまれだった。

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