ロシア軍、ザポリージャ原発所長を拘束 

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ウクライナ・ザポリージャ州にあるザポリージャ原子力発電所=9月1日/Alexander Ermochenko/Reuters

ウクライナ・ザポリージャ州にあるザポリージャ原子力発電所=9月1日/Alexander Ermochenko/Reuters

(CNN) ウクライナの国営原子力企業「エネルゴアトム」は1日、同国中南部ザポリージャ州にあるザポリージャ原子力発電所のイホール・ムラショフ所長が見回り中のロシア軍兵士に拘束されたと発表した。

同社トップのペトロ・コティン氏が声明で報告した。所長は車で同原発から離れた際、ロシア軍による停止命令を受けて車外に出された後、目隠しされて車でどこかへ連れ去られたという。安否は不明としている。

ムラショフ所長はザポリージャ原発での原子炉や放射線の安全管理で最たる責任を担っている人物とし、今回の拘束は同原発の安全な運営を危うくさせるものだと主張した。ザポリージャ原発は欧州で最大規模となっている。

ウクライナ外務省は1日、「違法な拘束を強く非難する」との声明を公式サイト上に掲載。「この犯罪はロシアによる国家テロリズムの新たな明示であり、国際法の重大な違反」と断罪し、「ロシアは即座に所長を解放すべきだ」と要求した。

交戦地帯の一つともなっているザポリージャ原発周辺では砲撃などが起き、ウクライナとロシアは互いに相手の攻撃と非難し合ってもいる。

同原発は今年3月初旬以降、ロシアの制圧下にあり、ウクライナ内外の原子力専門家らは従業員らの安全確保などに関する重大な警告を発してもいた。また、原子力災害が起きかねないことへの危惧も表明してきた。

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