プーチン氏、ウクライナ4州の違法な併合を発表 住民は「永久に」ロシア市民に

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ロシアのプーチン大統領が、国際法違反に当たるウクライナ4州の併合を正式に発表した
/Kremlin Press Office/Anadolu Agency/Getty Images

ロシアのプーチン大統領が、国際法違反に当たるウクライナ4州の併合を正式に発表した /Kremlin Press Office/Anadolu Agency/Getty Images

(CNN) ロシアのプーチン大統領は30日、同国がウクライナの領土の5分の1近くを併合し、当該の地域に暮らす数百万人を「永久に」ロシアの市民にすると正式に発表した。併合は国際法に対するあからさまな違反となる。

併合の手続きが公式に完了すれば、ロシア政府はウクライナの4州をロシアの領土とみなすことになる。このうちルガンスクとドネツクの2州は、ロシアの支援を受けてウクライナからの分離を掲げる2つの人民共和国の拠点となっており、2014年から紛争が続いている。残る南部の2州、ヘルソン州とザポリージャ州は、侵攻開始から間もなくロシアの支配下に入った。

プーチン氏はウクライナと交渉する用意があるとしつつ、この4州の主権を交渉の対象とする考えはないと述べた。

併合の式典に臨んだ同氏は、「ウクライナ政府の当局者らと、彼らの真の主君たる西側諸国に聴いてほしい。全員が肝に銘じるように。ルガンスク、ドネツク、ヘルソン、ザポリージャに住む人々は、我が国の市民となる。永久にだ」と語った。

発表に先駆け、当該の州では併合の是非を問ういわゆる住民投票が行われたが、ウクライナと西側諸国はこれを軒並み「茶番」と批判していた。

プーチン氏は演説の中で、ジェノサイド(集団殺害)がロシア語話者に対して行われているとする根拠のない主張を改めて口にした。

この演説はプーチン氏が自身の主要な外交目標を追求し続けるという約束となる。つまりロシアを世界的な大国として復活させ、ロシア語が話される世界を西側勢力のもたらす絶え間ない脅威から守るという目標だ。

同氏はこの併合について、自身が歴史的な大きな過ちと捉えているものを直すための試みだと位置付けた。それは、ソ連崩壊後のロシアの衰退であり、またロシアを弱体化させたままにしようとする西側諸国の試みだ。

ロシアは今後、国際社会の広範な非難にもかかわらずその計画を推進し、自国の国旗をウクライナ領の10万平方キロあまりの地域に掲げようとするだろう。これは強制的に併合された欧州域内の領土としては、1945年以降で最大の面積になる。

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