ロシアの科学者、反逆罪で逮捕 極超音速ミサイルの権威

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反逆罪で逮捕されたアレクサンデル・シプリュク博士/From Institute of Theoretical and Applied Mechanics

反逆罪で逮捕されたアレクサンデル・シプリュク博士/From Institute of Theoretical and Applied Mechanics

(CNN) 極超音速飛行の分野で主導的な立場にあるロシアの科学者が5日、反逆罪の疑いで逮捕された。同国国営メディアが伝えた。

逮捕されたのはロシア科学アカデミー(RAS)のシベリア支部にある理論応用力学研究所で責任者を務めるアレクサンデル・シプリュク博士。反逆罪の疑いで逮捕されるロシアの科学者は今夏これで3人目となる。

同研究所幹部のワシリー・フォミン氏は国営タス通信の取材に答え、シプリュク氏がモスクワにある公判前勾留施設に送られたと明らかにした。

研究所のウェブサイトによると、シプリュク氏が率いる技術研究室では極超音速の状況をシミュレーションするための特殊な風洞装置を備えていた。

同研究所では6月27日にも主任研究員1人が逮捕された。この研究員には極超音速ミサイルに関する国家機密のデータを提供した疑いがかかっている。

また同月30日にはRASシベリア支部レーザー物理学研究所の研究員も逮捕された。容疑は反逆罪で、ロイター通信の報道によると中国の安全保障サービスと協働した疑いがもたれている。

ステージ4のがんと診断されていたこの研究員は、公判前勾留施設に移送される間に死亡した。

ロシア、中国、米国の軍隊は、極超音速滑空体(HGV)を使用した兵器の開発に取り組んでいる。

高度な機動性を有するこうした兵器は、理論上音速を超える速度で飛行しながら、軌道や高度の調整が可能。レーダー探知やミサイル防衛システムを避けて飛ばすこともできる。

専門家によれば、こうした兵器に対する防衛は極めて困難だという。

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