「ガイア理論」提唱者、英科学者ジェームズ・ラブロック氏死去 103歳

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ジェームズ・ラブロック氏が103歳で死去。写真はエディンバラ国際ブックフェスティバルで撮影=2009年8月26日、英スコットランド/Martina Salvi/Shutterstock

ジェームズ・ラブロック氏が103歳で死去。写真はエディンバラ国際ブックフェスティバルで撮影=2009年8月26日、英スコットランド/Martina Salvi/Shutterstock

(CNN) 英国の環境科学者で、地球を1つの生命体とみなす「ガイア理論」を提唱したジェームズ・ラブロック氏が死去した。103歳だった。

親族の発表によると、ラブロック氏は103歳の誕生日を迎えた26日、家族に囲まれて亡くなった。

半年前までは英ドーセットにある自宅近くの海岸を散歩したり、インタビューを受けたりすることができていたが、転んでから健康状態が悪化し、転倒に関連した合併症のため死亡した。

ラブロック氏は科学界に多大な功績を残した。中でも地球を1つのモデルとみなし、生物と非生物が互いに作用し合って1つの生命体として欠かせない複合的な仕組みを形成していると説いたガイア理論は大きな影響を与えた。

早くから環境行動を提唱し、同氏が打ち出した理論は世界の生態系に関する現代の気候科学者や生物学者の考え方の礎となった。

同氏の研究資料の権利を2012年に取得したサイエンス・ミュージアム・グループは27日に発表した談話で、「火星の生命探求のための装置開発から電子捕獲型検出器の創作に至るまで、幅広い科学研究に貢献した」とラブロック氏の功績をしのんだ。

ラブロック氏と親交のあった英紙ガーディアンの世界環境編集者ジョナサン・ワッツ氏は、「聡明(そうめい)で愉快で思いやりのある友人」の死をいたみ、「彼の死はあまりにも惜しまれる。だがそのレガシーは全て私たちと共にある」との談話を発表した。

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