イタリアのドラギ首相が辞意、大統領は拒否

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
イタリア上院=14日、イタリア・ローマ/Guglielmo Mangiapane/Reuters

イタリア上院=14日、イタリア・ローマ/Guglielmo Mangiapane/Reuters

ローマ(CNN) イタリアのドラギ首相は14日、連立政権の最大政党「五つ星運動」が議会での投票で政権を支持しなかったことを受け、辞任すると表明した。

生活費上昇に関するドラギ氏の対策案は172対39で可決された。 しかし、五つ星のボイコットにより政権は崩壊の危機に直面し、総選挙につながる可能性がある。

採決では賛成多数となったものの、五つ星の支持を失ったドラギ氏は声明で「今夜、大統領に辞意を伝える」と述べた。

「今日の議会での投票は、政治的観点から非常に重要だ。発足以来、この政権を支えてきた挙国一致体制はもはや存在しない」と付け加えた。

ドラギ氏は以前、五つ星を含まない政権は率いないと発言していた。

しかし、マッタレッラ大統領はドラギ氏の辞任を拒否した。大統領府の声明によると、マッタレッラ大統領は政治状況を見極めるためにドラギ氏に議会で演説するよう求めた。

「大統領は辞任を受け入れず、本日上院で行われた採決の結果として生じた状況の評価が適切な場で行われるよう、議会での意思疎通を首相に求めた」と声明にはある。

ポピュリストの五つ星はかねて政権支持を撤回すると脅していて、ドラギ氏の生活費対策は十分でないとして反対した。

ドラギ氏は昨年、新型コロナウイルス感染症でダメージを受けた同国を回復させるために首相に任命され、幅広い政党の出身者で内閣を組閣した。

2011〜19年に欧州中央銀行総裁を務めた同氏は、欧州連合の新型コロナ復興資金を責任を持って使うことができる安全な人物と見られていた。

「ドラギ前首相」のニュース

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]