ロシア、占領地から穀物輸出試みる 農家は価格に抵抗し貯蔵 ウクライナ当局

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黒海のトルコ沖に停泊するロシアの貨物船「ジベク・ジョリ」/Ozan Kose/AFP/Getty Images

黒海のトルコ沖に停泊するロシアの貨物船「ジベク・ジョリ」/Ozan Kose/AFP/Getty Images

(CNN) ウクライナ国防省情報総局は14日までに、ロシアがウクライナ中南部ザポリージャ州の占領地域から穀物の輸出を試みていることを明らかにした。

通信アプリ「テレグラム」上でウクライナ産の穀物の窃取は続けており、輸出に当たる企業「GUK」も設立したと報告。この会社の責任者は以前、ウクライナ野党に所属していた政治家で、現在は同州の占領当局の責任者を務めているともした。

同情報総局によると、GUKは穀物価格も設定。雑穀類は1トンあたり98米ドル(約1万3600円)、食用小麦は同147ドルに大麦は同114ドルに定めているという。

ただ、穀物生産の農家はこの値段の水準に反発し、倉庫や戸外の場所などで貯蔵する方途を選んでいるという。

また、10日には占領地域からの輸出に当たる船舶1隻が到着し、今月17日には別の1隻が入港する予定ともした。これらの船舶には、ロシアの貨物船「ジベク・ジョリ」も含まれているとした。同船は先に、ロシアが占領したウクライナの港で穀物を積み、トルコのカラス港へ向かったともされていた。

ウクライナ側は同船が積んだ穀物はロシアがウクライナで盗んだものと主張し、トルコへ船体と荷物の差し押さえを要請したものの同国が後になって出航許可を出し、ウクライナが反発してもいた。

ザポリージャ州はウクライナ軍と侵攻したロシア軍の制圧地域が混在している。

ウクライナでは、ロシアによる黒海などの長期封鎖によって穀物の輸出が停滞。世界的な食糧危機も懸念され、ウクライナと支援国はロシアは食糧を戦争の武器として用いているとも非難している。

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