安倍晋三元首相、白昼の銃撃で暗殺される

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安倍晋三元首相、白昼の銃撃で暗殺される

東京(CNN) 安倍晋三元首相(67)が8日、奈良市内で参院選の街頭演説中に銃撃を受け、死亡した。

白昼の元世界的指導者の暗殺は銃暴力に不慣れな日本に衝撃を与え、世界中から支援や同情の声が集まった。

安倍氏は過度の出血が原因で、午後5時3分に死亡が確認された。奈良県立医科大学付属病院の医師が記者会見で発表した。医師によると、銃弾による傷は心臓の深さに達し、出血を止めきることができなかった。

安倍氏は自民党総裁、そして歴代最長の首相を務めた。2006~07年、12~20年の2度政権を担い、いずれも健康上の理由で辞任した。辞任後も存在感を保ち、メディアにたびたび登場して現在の課題を議論していた。

安倍氏は事件当時、10日投開票の参院選を前に奈良市で自民党候補の応援演説を行っていた。

公共放送が報じた映像には、銃撃前に安倍氏が大和西大寺駅前の群衆に演説をしている様子が映っている。その後の映像では2発の銃声が聞こえ、煙が立ち上る様子が見られた。

現場の写真からは、通りに倒れた安倍氏の周りに人が集まる様子がわかる。安倍氏の白いシャツには血痕のようなものがあった。

ヘリコプターで病院に搬送された安倍氏に対し、医師らは懸命の救急措置を行った。NHKは警察の話として、安倍氏が2度銃撃を受け、頸部と胸部に傷を負ったと伝えた。

奈良市消防局の関係者は8日早く、CNNに対し、安倍氏が心肺停止状態だと述べていた。

NHKによると、山上徹也容疑者は地元の40代の男で、殺人未遂の容疑で逮捕された。容疑者は手製の銃を使ったとみられるが、動機は不明で、奈良西警察署で取り調べを受けている。

岸田文雄首相は「心よりご冥福をお祈りしたい」と述べ、安倍氏とは「多くの時間をともにした、よき友人だった」とも語った。

岸田氏は安倍氏が残した実績に敬意を表するとともに、「自由で公正な選挙は絶対に守り抜かなければならない」と述べて9日も選挙活動を続けることを明らかにした。

欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は8日にツイッターで、安倍氏を「素晴らしい人物、偉大な民主主義者、多元的な世界秩序の擁護者」と評し、「彼の家族、友人、日本国民全員に哀悼の意を表する。この残虐で、卑怯な安倍氏の殺害は世界全体を震撼させている」と記した。

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