ロシア軍、市民らこもる製鉄所を「根こそぎ空爆」か 通信傍受

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ソーシャルメディアに投稿された煙の立ち上るアゾフスターリ製鉄所周辺の画像/Mariupol City Council/Reuters

ソーシャルメディアに投稿された煙の立ち上るアゾフスターリ製鉄所周辺の画像/Mariupol City Council/Reuters

(CNN) ロシア軍が包囲し占領が近いともされるウクライナ南東部の要衝マリウポリ市の戦況で、ロシア軍がウクライナ軍兵士や避難の住民らが立てこもる市内の製鉄所「アゾフスターリ」の周辺を空爆で「全て根こそぎにする」攻撃計画を練っていることが21日までにわかった。

ウクライナ保安局(SBU)が傍受したとする、ロシアの地上部隊の小隊司令官の音声通信で判明した。司令官はアゾフスターリから約4キロ離れた地点にいたとした。

録音された音声通信には、男性の声で「近くロシアが驚愕(きょうがく)を与える」と述べると、女性が「どのような?」と尋ね、男性が「空からの(爆弾)3トン」と答えるやりとりが含まれていた。男性は「指揮本部は全てを破壊するつもりだ」ともつけ加えていた。

また、東部ルハンスク州のリシチャンスク町にも触れ、攻撃で「地上から消し去られている。3日連続で」とも述べていた。

CNNはこれらの音声通信の真偽を判別出来ていない。ただ、SBUは以前、ロシア軍兵士が民間人の殺害やレイプを明かす音声通信を傍受し、公表したこともある。戦争犯罪の疑惑を強める結果にもなっていた。

さらにドイツの対外情報機関もロシア軍兵士がウクライナで軍兵士や市民を射殺したことに触れる無線通信を把握したことがある。軍事専門家らは、ロシア軍はウクライナで盗聴対策などを欠いた通信手段を使う傾向があるとも指摘していた。

ウクライナ政府当局者や同国軍司令官によると、アゾフスターリ製鉄所周辺の状況は極めて困難な状況にある。数百人規模の市民が地階に逃げ込んでいるが、補給物資も先細りし、防衛する兵士たちも絶え間ない攻撃にさらされているとした。

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