中国の人権活動家が置かれたもう一つの「バブル」、白熱する五輪の陰で

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五輪期間中はより厳しい監視下に置かれていると語る中国の人権活動家、胡佳さん/ Simon Song/South China Morning Post/Getty Images

五輪期間中はより厳しい監視下に置かれていると語る中国の人権活動家、胡佳さん/ Simon Song/South China Morning Post/Getty Images

北京(CNN) 冬季五輪の出場選手たちが金メダルを掛けた戦いを繰り広げている中国・北京では、新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぐため、選手やメディアなどの関係者を外部から遮断した、バブルと呼ばれる広大なエリアで競技が実施され、世界中の注目を集めている。

だが北京の別の場所では、著名な人権活動家である胡佳さんが、違った形のバブルの中で再び暮らしている。五輪の開催期間中、自分を公衆の目に触れさせたくないと望む当局によって、「自宅軟禁」が科されていると、胡さんは話す。

自ら「数週間にわたる自宅下での制限」と形容する期間中、胡さんはCNNの取材に対して、「冬季五輪は非常に重要な政治的イベントで、『調和を欠いた声』は認められないということだ」と指摘。「中国では、私のような人々は『国内の敵対勢力』と呼ばれており…それが彼らにとって、外の世界から私を隔絶させる必要がある理由だ」と述べた。

胡さんは2000年代初め、人権の擁護者として世界的な知名度を獲得。ノーベル平和賞を受賞した反体制派の故劉暁波氏とも親交を持っていた。

胡さんは1月15日以来、病床にある母親の世話をするために外出する場合を除いて、自宅を出るのを制限されていると語る。20年近く国家による24時間の監視体制に置かれているが、現状はそれを厳しくしたものだという。

またこうした扱いは、同国における敏感な政治的イベントの期間中にすでに受けており、慣れてしまったとも語った。

胡さんによると元々は五輪期間中、完全に北京を退去し、広東省に移るよう命じられていたが、新型コロナの流行によって取りやめとなったという。

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