ウクライナ軍、ロシアが国境地帯の兵力を12万人に増強と報告

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ウクライナのレズニコフ国防相。ロシア軍増強の目的はウクライナの不安定化だと語る/CNN

ウクライナのレズニコフ国防相。ロシア軍増強の目的はウクライナの不安定化だと語る/CNN

ウクライナ・キエフ(CNN) ウクライナの国防当局者らは9日までに、ロシアが両国の国境地帯に集結させている軍の規模を12万人に増強したと明らかにした。陸軍、空軍、海軍で要員を追加したとしている。

ウクライナによる最新の安全保障評価をCNNが関係筋から共有した。その中で国防省は戦車や装甲車両、ミサイルなどの装備が依然としてウクライナ国境付近に配備されていると説明。これに先駆けて数多くの軍事演習も行われたと述べた。

そのうえでロシアは定期的に「自軍の部隊を再展開、集結させ、当該地域における緊張状態を維持している」と分析。攻撃部隊の迅速な形成を可能にし、速やかな戦力補強の下準備を行っているとした。

数カ月にわたり国境での軍備増強が続く状態に対し、ウクライナ及び西側の当局者らは警戒感を抱いている。CNNは先週、ロシア軍がすでにウクライナ国境に沿う形で迅速かつ即時の侵攻を行えるだけの戦力を配備済みだと報じていた。

ウクライナのレズニコフ国防相は6日、CNNのインタビューに答え、ロシアの軍備増強について、ウクライナ国内に恐怖と不安を拡散するのが目的だと指摘。ウクライナが北大西洋条約機構(NATO)に接近したり、欧州連合(EU)に加盟したりするのを阻止する狙いもあると語った。

一方、ロシアのプーチン大統領は8日の会見で、同国がウクライナに侵攻するとの見方について「挑発的」だとの認識を表明。ロシアが追求するのは平和外交だとしつつ、安全保障の観点から将来ウクライナがNATOに加盟するとの見通しについて懸念を抱いているとも述べた。

ウクライナが行った最新の評価によると、ロシアは隣国ベラルーシからの軍事作戦にも力を入れている。ベラルーシはウクライナの北で国境を接する。現在ロシア軍の複数の部隊がベラルーシ国境付近に駐留。ここからウクライナ国境までの距離は約260キロだという。

またウクライナに対する情報収集も盛んに行われている。国境や黒海、アゾフ海上空を飛行するロシアの偵察機の数は昨年の同時期の3倍に増加しているという。

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