パキスタンのカーン首相、人権問題でタリバンに「時間与えるべき」 

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パキスタン首相、タリバンに「時間与えるべき」 

パキスタン・イスラマバード(CNN) パキスタンのカーン首相は15日、CNNとのインタビューに応じ、隣国アフガニスタンの平和と安定にとって最善の道はイスラム主義勢力タリバンと関与し、女性の権利や包括的な政府といった問題でタリバンに「インセンティブを与える」ことだとの見方を示した。世界は人権問題でタリバンに時間を与えるべきだとしている。

首都イスラマバードの私邸で取材に応じたカーン氏は、米国との「ひどい」関係がパキスタンに大きな不利益をもたらしたと説明。アフガン新政権への対応にはより実務的な姿勢で臨む考えを示した。

カーン氏が海外メディアとのインタビューに応じるのは、タリバンが先月に米軍撤退後のアフガンを掌握してから初めて。

インタビューを行ったCNNのベッキー・アンダーソン(右)とカーン首相(右)=15日/Handout/Pakistan Prime Minister's Office
インタビューを行ったCNNのベッキー・アンダーソン(右)とカーン首相(右)=15日/Handout/Pakistan Prime Minister's Office

カーン氏は「タリバンはアフガン全土を掌握している。包括的な政府の樹立に向けて取り組み、すべての勢力をまとめることができれば、40年ぶりに平和が訪れる可能性がある」と指摘。一方で、もしそれに失敗すれば混乱に陥る可能性があると懸念を示し、大規模な難民問題という最悪の人道危機に言及した。

カーン氏は、タリバンは危機回避のため国際的な援助を求めているとも主張。援助を活用してタリバンを「正統性獲得に向けた正しい方向」に促すことは可能だとしつつも、外部勢力がアフガンをコントロールすることはできないと警告した。

「傀儡(かいらい)政権では国民の支持を得られない」とカーン氏は述べ、「タリバンをコントロールできるか考えるのではなく、彼らにインセンティブを与えるべきだ。現政権は明らかに、国際的な援助と支援なしでは今回の危機を阻止できないと考えている。彼らを正しい方向に促すべきだ」としている。

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