ノルウェー総選挙、中道左派に政権交代へ 暫定結果発表

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ソルベルグ首相の写真を掲げた選挙ポスター=8日/ALI ZARE/NTB/AFP via Getty Images

ソルベルグ首相の写真を掲げた選挙ポスター=8日/ALI ZARE/NTB/AFP via Getty Images

(CNN) ノルウェーで行われた総選挙(定数169)の暫定の投票結果が13日発表され、8年にわたった保守連立政権が終わり中道左派の連立政権が誕生する見通しであることがわかった。今回の政権交代は、環境問題の活動家が長く望んでいたもので、活動家からは石油産業依存からの脱却を求める声が上がっていた。

現政権のソルベルグ首相は化石燃料の生産を終える日程の提示を拒み、2050年を越えても生産を続ける考えを明らかにしていた。

今回の選挙期間中は、気候変動と同国の石油生産に注目が集まっていた。選挙前には国連の気候科学者による報告書が公表されたほか、夏には国内の大部分が熱波にさらされた。

暫定結果は最終結果ではないものの、ノルウェーでは実際の結果とかなり近い見通しが示される。

ノルウェー公共放送NRKの予測によれば、野党・労働党が約25%得票する見通しで、獲得議席数は約48議席。これにより、現在の保守連合から、中道左派連合へと政権交代する可能性が高い。

ストーレ労働党党首は、化石燃料からの段階的な移行を呼び掛けている。労働党は緑の党などからの支援が必要な公算が大きい。緑の党など環境に配慮した政策を掲げる小政党は石油やガスの生産の段階的廃止を訴えていた。

ノルウェーの気候危機への対応は矛盾をはらんだものでもあった。同国は30年までにカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量の実質ゼロ)を達成することを約束している。電気自動車への補助金を出し、再生可能エネルギーにも多大な投資を行った。

しかし、ノルウェーでは石油・ガス部門は依然として経済にとって重要で、労働人口の6~7%にあたる20万人を雇用しているほか、国内総生産(GDP)の14%、輸出の41%を担っている。

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