スーダン、バシル前大統領をICCに引き渡しへ

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議会で演説するバシル前大統領=2019年4月、スーダンの首都ハルツーム/ASHRAF SHAZLY/AFP/Getty Images

議会で演説するバシル前大統領=2019年4月、スーダンの首都ハルツーム/ASHRAF SHAZLY/AFP/Getty Images

スーダン・ハルツーム(CNN) アフリカ北東部スーダンの政権は12日までに、CNNに対し、ダルフール紛争をめぐり国際刑事裁判所(ICC)から逮捕状が出ているバシル前大統領らをICCに引き渡す方針を明らかにした。

バシル氏は2019年の失脚まで30年間にわたりスーダンを統治した。西部ダルフールでのジェノサイド(集団殺害)や戦争犯罪、人道に対する罪に問われている。

ダルフール紛争は03年ごろ、複数の反乱勢力が中央政府に対して武装蜂起したのをきっかけに発生。反乱勢力は土地問題や歴史的に不遇な扱いに不満を募らせていた。

これに対し、政府は反政府勢力に的を絞った対反乱戦略を実施し、反乱勢力とつながりのある部族にも対象を拡大したとされる。政府の支援を受ける民兵がダルフール地方で女性をレイプしたり、政府が住民に対して化学兵器を使用したりした疑いも浮上した。

ICCの主任検察官は09年、ジェノサイドや戦争犯罪の疑いでバシル氏の逮捕状を発布。10年にも別の逮捕状を出したが、国連安保理の協力が得られず、14年に事件の停止を余儀なくされた。

ICCの検察官は11日、自身にはダルフールでの出来事に対する独立捜査を行う権限があるとの見方を示した。

一方、バシル氏の弁護士はCNNに対し、ICCへの引き渡しの決定は「陰謀」だとし、「身柄引き渡しが行われれば、スーダンにとって大惨事になる」と述べた。

バシル氏は19年4月、民衆蜂起に続いて発生した軍事クーデターで失脚。汚職や外貨の不正所持の罪で有罪となり、19年12月に禁錮2年を言い渡されていた。

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